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強いブランド力が展開を可能にしたレンタル事業

著者:GMCブランド戦略室

レンタルというと、ビデオやDVD、自動車などが思い出されると思いますが、 近頃は什器や家電、オフィススペース、撮影機材、チャイルドシート、 果ては人間のレンタルなど、さまざまなものが展開されています。

買わずに必要な時だけ使用できるので、お財布にもやさしいですし、 保管場所もとりませんので、利用する側としてはメリットが多くあります。

私も引っ越しの際、インターネット回線の工事が必要なため、 一時的につながらなくなるインターネットを補完するためにWiMAXを借りていました。

ずっとはいらないけれど、必要な時だけ欲しいというニーズに応えるものが、 レンタル事業展開の肝といえるでしょう。

今までと発想が異なる貸し借りサービス

そのような中で、近年注目されているのが服のレンタル事業です。 冠婚葬祭用の衣服のレンタルは以前からありましたが、 普段着を貸し借りできる点が新しいサービス展開です。

昨年から女性服を扱う「air closet」をはじめ、 「Luxas」、「SUSTINA」、「Licie」、 また、アースミュージック&エコロジーが展開する「メチャカリ」もリリースされました。

定額の月額料金で服を借り、気に入ればそのまま購入できるので、 自分にあった服かどうか確認できるところが女性としてはうれしいサービスです。

また、サービスによって異なりますが、ブランドものの服も借りることができるので、 普段買うことができない高額な服を着ることができるところも 満足度の上がるポイントでしょう。

男性の衣服においては「bemool」が残念ながらサービス終了となってしまいましたが、 「Cendrillon Homme」がサービスを開始していますし、 「kashikari」 や「FreshNeck」では、 衣服ではありませんがネクタイやカフスといったものを借りることができます。

こちらでもバーバリーやアルマーニといったブランドをはじめとした 一流ブランドものの製品を取り扱っています。

ブランド力がもたらす新しい事業展開

今まで一般的に存在したレンタル事業では、 一時的に使えれば良いというニーズに応えたものですが、 普段着のレンタルでは衣服のサンプルとしての側面を持ちつつ、 一流ブランドものを身に着けてみたいという、 顧客の自尊心をうまく取り込んだものでしょう。

ブランドの価値には

  • 機能的価値(高品質保証)
  • 情緒的価値(気持ちの良さ)
  • 社会的価値(社会的地位を高める)
  • 自己表現的価値(自分自身を良く見せる)

があると言われており、今回のサービスは、自己表現的価値や情緒的価値を満たすことができるものと考えられます。

ブランドというと、単純に競合他社よりも優位に立つことができる指標のように考えられますが、 今回ご紹介したレンタル服のサービスのように、 企業ブランド力の魅力度が高いことによって、展開できる事業の幅が大きく拡がります。

企業ブランド力の向上はもちろんのこと、今一度、貴社のブランド力が顧客にとってどのような価値をもたらしているのか見つめなおし、新しい事業展開を検討されてみてはいかがでしょうか。

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